20世紀日本人名事典 「戸川 幸夫」の解説
戸川 幸夫
トガワ ユキオ
昭和・平成期の作家 日本動物愛護協会理事。
- 生年
- 明治45(1912)年4月15日
- 没年
- 平成16(2004)年5月1日
- 出生地
- 佐賀県鍋島村(現・佐賀市)
- 出身地
- 福岡県若松市(現・北九州市)
- 学歴〔年〕
- 山形高理科〔昭和11年〕中退
- 主な受賞名〔年〕
- 直木賞(第32回)〔昭和29年〕「高安犬物語」,新鷹会賞(第1回)〔昭和29年〕「高安犬物語」,サンケイ児童出版文化賞〔昭和37年 昭和43年〕,芸術選奨文部大臣賞(第28回)〔昭和52年〕「戸川幸夫動物文学全集」,紫綬褒章〔昭和55年〕,児童文化功労者〔昭和60年〕,勲三等瑞宝章〔昭和61年〕,産経児童出版文化賞(美術賞 第44回)〔平成9年〕「オホーツクの海に生きる」
- 経歴
- 生後まもなく若松市の実業家の養子となる。大正12年一家で上京。東京日日新聞(現・毎日新聞)記者、社会部副部長などを務める傍ら、長谷川伸主宰の新鷹会に入り、動物小説を書き始める。昭和29年「高安犬物語」で直木賞受賞、以後単行本は二百冊を超える。動物文学という新しい小説の分野を開拓し、小説を書くために世界各地を旅行している。40年沖縄・西表島のイリオモテヤマネコを発見したことで有名。子供向け読み物も執筆。日本動物愛護協会理事、世界野生生物基金委員などとしても活躍。俳人としては「渋柿」系俳人関谷嘶風の手ほどきを受け、「渋柿」所属。他の著書に「野生への旅」(全5巻)「人間提督山本五十六」「けものみち」、「戸川幸夫動物文学全集」(全10巻 冬樹社)、「戸川幸夫動物文学全集」(全15巻 講談社)がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報