精選版 日本国語大辞典 「戸田茂睡」の意味・読み・例文・類語
とだ‐もすい【戸田茂睡】
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(久保田啓一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報
江戸前期の歌学者、歌人。名は恭光(やすみつ)、通称は茂右衛門、梨本(なしのもと)などと号す。父は、徳川家光(いえみつ)の弟忠長(ただなが)の付き人となった渡辺忠。駿河(するが)国(静岡県)に生まれたが、幼時、忠長改易による父の蟄居(ちっきょ)に伴い下野(しもつけ)国(栃木県)黒羽(くろばね)に移住。20余歳で江戸に出、伯父戸田政次の養子となる。詳細は不明だが、一時岡崎本多侯に仕官したのち浪人、晩年は浅草金竜山などに隠棲(いんせい)した。宝永(ほうえい)3年4月14日没、78歳。和歌は当時の撰集(せんしゅう)などに散見するが、実作よりも歌学面にみるべきものがあり、とくに『寛文五年文詞(ふみことば)』(1665成立)、『梨本集』(1698成立)などで、堂上(どうじょう)歌学で重んじられていた歌の詞(ことば)の制限(制詞(せいのことば))の不合理性を攻撃、歌語の自由を説いたことで知られる。ほかに、和歌撰集『鳥の迹(あと)』(1702刊)、1680年(延宝8)から23年間の治世・世情の記録『御当代記』などの著書がある。
[嶋中道則]
身にかへて惜しみし家の名をだにも捨つれば捨つる世にこそありけれ
『『戸田茂睡全集』全一巻(1915/復刊・1969・国書刊行会)』
江戸前期の歌学者。岡崎藩本多家に出仕した武士。のち致仕し,江戸浅草の金竜山のあたりに住む。1692年(元禄5)ころから中世以来の制禁の詞(歌に使用が禁止されていた言葉)や古今伝授を非難した《百人一首雑談》《僻言調(ひがごとしらべ)》《梨本集》など,多くの著述を世に示す。元禄期にこのような言説をなしたことは歌学史上特筆されるところである。江戸名所記《紫の一本(ひともと)》,治政の記録《御当代記》その他の著がある。歌人でもある,竹内惟庸,清水谷実業の指導を受けたが,家集としてまとまった歌集はない。
執筆者:宗政 五十緒
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1629.5.19~1706.4.14
江戸前期の和学者。通称は茂右衛門,号は遺佚軒・不求橋・梨本(なしのもと)など。徳川忠長の付人渡辺忠の子として駿府城内に生まれる。下野国黒羽に過ごしたのち,江戸に出て戸田氏の養子となる。三河国岡崎藩本多家への仕官をへて,浅草や本郷に隠棲,風雅を事とした。著書は,最初の江戸地誌「紫の一本(ひともと)」,堂上歌学の因習を攻撃した「梨本集」のほか,「御当代記」「梨本書」「百人一首雑談」「鳥の跡」。
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…実質的な近世の歌論史は,こうした派閥意識に基因する閉鎖性,権威主義の否定をモティーフとして,元禄期に始発するのである。まず戸田茂睡(もすい)は古今伝授を重んじる権威主義的堂上歌学を鋭く否定した。彼の著作は多いが,70歳のときまでの〈歌論〉を大成した《梨本集(なしのもとしゆう)》がある。…
…1680年(延宝8)から1702年(元禄15)までの見聞記録。戸田茂睡著。5代将軍徳川綱吉の就任に筆を起こし,綱吉の性格,施政の動向,江戸市中の風俗から天変地異など,茂睡の見聞した諸事件を,批判をまじえつつ詳細に編年体で記述している。…
※「戸田茂睡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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