精選版 日本国語大辞典 「手作・手造」の意味・読み・例文・類語
て‐づくり【手作・手造】
〘名〙 (「てつくり」とも)
① 手ずから作ること。直接自分でこしらえること。また、そのもの。手製。
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「いと使ひよきてづくりの針の、耳いと明らかなるに」
※家(1910‐11)〈島崎藤村〉下「お雪は勝手の方から、何か手造りのものを皿に盛って持って来た」
② =てづくり(手作)の布
※霊異記(810‐824)中「麻の細き(テヅクリ)を織りて、夫の大領に著す〈国会図書館本訓釈 弖都九里〉」
③ 轆轤(ろくろ)や型などを使わないで手でつくる陶器。手づくね。
⑤ 自分自身で事に当たること。他にまかせないで、みずから行なうこと。
※奥州後三年記(1347)下「ひざまづきて、懸殿の手づくりに候となんいひける」
⑥ (形動) 自分で工夫をしたり創作をしたりすること。また、そのさま。
※土井本周易抄(1477)三「正義にも、注にも、附録にもせぬぞ。手づくりに申さうぞ」
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