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打つ・擣つ うつ

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大辞林 第三版の解説

うつ【打つ・擣つ】

( 動五[四] )
ある物を他の物に勢いよく当てて衝撃を与える。たたく。 「ボールを-・つ」 「二塁打を-・つ」 「手で頰ほほを-・つ」 「馬ないたく-・ちてな行きそ/万葉集 263
不注意などにより、体の一部を何かにぶつける。 「転んで頭を-・った」
雨などが強くぶつかる。 「雨が窓を-・つ」
心に衝撃を与える。感動させる。 「心を-・つ話」
たたいて音を出す。 「太鼓を-・つ」 「手を-・って人を呼ぶ」 「柱時計が正しく正午を-・つ」
何かをたたいているように動く。 「動悸どうきを-・つ」 「脈を-・つ」
たたいたり押したりして中に入れる。 「柱に釘を-・つ」 「杭を-・つ」 「鍼はりを-・つ」
釘などでとめて動かないようにする。 「楔くさびを-・つ」 「表御門・裏御門、両方-・ちたる館/浄瑠璃・忠臣蔵」
の動作によって物を作るなどの仕事をする。
(キーをたたくことから) ⓐ 電報を発信する。 「祝電を-・つ」 ⓑ パソコンなどで文章を入力する。 「メールを-・つ」
たたくような動作によって作る。 「そばを-・つ」
(「擣つ」とも書く)繊維を砧きぬたなどでたたいて、柔らかくしたり艶つやを出したりする。 「衣を-・つ」 「綿を-・つ」 「今様色の二なく-・ちたるなど/源氏 野分
たたいて延ばす。 「金箔を-・つ」
金属をたたいてきたえて作る。 「刀を-・つ」
(鍬くわなどを上げて下ろす動作から)たがやす。 「田を-・つ」
刃物でたたくような動作で切る。また、そうして作る。 「面を-・つ」 「首を-・つ」 「佐野山に-・つや斧音おのとの遠かども/万葉集 3473」 → 討つ
筆などで記す。 「点を-・つ」
将棋の駒や碁石を勢いよく盤面に置く。 「王の頭に金を-・つ」
強く投げ出して広げる。また、当てる。 「投網とあみを-・つ」 「庭に水を-・つ」 「つぶてを-・つ」
勝負事や博打ばくちをする。 「博打を-・つ」 「双六をぞ-・ち給ふ/源氏 常夏
ある動作・行為をする。
(効果的な)手だてを講ずる。 「 - ・つ手がない」
内金を支払う。 「手金てきんを-・つ」
大きな、荒々しい動作をする。 「とんぼ返りを-・つ」 「投げを-・つ」 「なだれを-・つ」
巡礼をする。 「西国を-・つ」
サッカーで、ゴールに向かってボールをける。 「シュートを-・つ」
〔小屋を掛けるための杭を立てる意から〕 芝居・相撲などの興行をする。
ひも・緒などを組む。 「緒を-・つ」
縄などをかけてしばる。 「悪人に縄を-・つ」
石をぶつけて火を出す。 「折々に-・ちて焚く火の煙あらば/貫之集」
構え作る。設ける。 「賀茂川の辺にさじき-・ちて/宇津保 藤原君」 「舞台の左右そうにひらばり-・ちて/源氏 若菜上
[可能] うてる
( 動下二 )
〔「打たれる」の意〕
圧倒される。負ける。 「このたびは壇光-・てにけり/著聞 16
おしつぶされる。 「軍兵共五百余人、一人も残らず圧おしに-・てて死にけり/太平記 13
神の罰をうける。 「式に-・てて死に侍りぬ/宇治拾遺 2
納得する。合点がいく。 「さすがの武士も-・てぬ顔/浄瑠璃・天の網島
[慣用] 相槌あいづちを- ・裏を- ・極印を- ・心を- ・舌鼓したつづみを- ・反りを- ・手を- ・雪崩なだれを- ・波を- ・逃げを- ・寝返りを- ・鼻を- ・膝を- ・ピリオドを- ・不意を- ・耳を- ・胸を- ・面を-
[表記] うつ(打・討・撃)
「打つ」は“強く当てる。たたく。ぶつける。衝撃を与える”の意。「バットでボールを打つ」「釘を打つ」「転んで頭を打つ」「心を打つ話」「打つ手がない」  「討つ」は“攻め滅ぼす。斬り殺す”の意。「伐つ」とも書く。「賊を討つ」「不意を討つ」「敵兵の首を討つ」  「撃つ」は“矢や弾丸を発射する”の意。「射つ」とも書く。「鳥を撃つ」「鉄砲を撃つ」

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

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