打合・打会(読み)うちあう

精選版 日本国語大辞典 「打合・打会」の意味・読み・例文・類語

うち‐あ・う ‥あふ【打合・打会】

[1] 〘自ワ五(ハ四)〙
① 互いに相手を打つ。たたきあう。対抗する。
落窪(10C後)二「御前より始めて人いと多くて、うちあふべくもあらねば」
② ぶつかりあう。
今昔(1120頃か)一〇「瓔珞の響・玉の音打合て細く鳴り合へり」
③ (「うち」は接頭語) 二つ以上のものごとがうまく適合する。相応する。つりあう。
蜻蛉(974頃)上「おほかたの世の、うちあはぬことはなければ」
④ (「うち」は接頭語) 同意する。承諾する。
日葡辞書(1603‐04)「Vchiai, ǒ, ǒta(ウチアウ)〈訳〉人が望むこと、または言うことに同意する。ただし、正しい言い方は、オチアウである」
⑤ (「うち」は接頭語) 物事に出会う。遭遇する。
※故実聞書(16Cか)「若衆のうち合候て、一言も物を申候はんずる事、比興第一候」
[2] 〘他ワ五(ハ四)〙
① 碁、双六(すごろく)などを互いに打つ。
古本説話集(1130頃か)五七「すぐろくをうちあひにけり」
② 互いにぶつける。ぶつけあう。
※策伝和尚送答控(1631‐35)「うちあひてあそばん物を雪つぶて向ひの岡のほどの遠さよ」
③ (撃合・打合) 銃砲を互いに撃つ。また、スポーツで互いに同程度打つ。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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