コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

抜く・抽く・貫く ぬく

大辞林 第三版の解説

ぬく【抜く・抽く・貫く】

( 動五[四] )
物を引き出す。
生えている物、はまっている物などを、引っぱって取り出す。 「とげを-・く」 「庭の雑草を-・く」 「ビールの栓を-・く」 「刀を-・く」
(ポケット・かばんなどの中の金品を)ひそかにすり取る。また、輸送途中の荷物などを盗み取る。 「すりに財布を-・かれた」 「積み荷を-・かれる」
中に充満しているものを外に出す。除き去る。 「タイヤの空気を-・く」 「風呂の水を-・く」 「肩の力を-・く」 「気を-・く」
一部を取り出す。
(「抽く」とも書く)多くの中から一部を選んで取り出す。抽出する。 「好きなカードを一枚-・いてください」 「原文から3分の1ほどを-・いてダイジェスト版をつくる」
(「抽く」とも書く)有用なもの、価値あるものだけを選んでわきに置く。 「大きいものだけ-・いて別にしておく」
余分なものやじゃまなものを取り除く。除去する。 「魚の腹わたを-・く」 「わさびを-・いた握りずし」 「灰汁あくを-・く」 「染みを-・く」
過程の一部を省略する。省く。 「昼飯を-・く」 「仕事の手を-・く」
抜き衣紋えもんにする。 「襟を-・く」
所属している組織などから離れる。関係を絶つ。 「籍を-・く」 「足を-・く」
追い越す。
競走で、前の者を追い越す。また、上位の者よりもさらに上位になる。追い抜く。 「ゴールまぎわで三人-・いた」 「彼の実力は群を-・いている」
(新聞などで)他社を出し抜いて特種とくだね記事をつくる。 「 A 新聞に-・かれた」
(「貫く」とも書く)向こう側に出す。
穴を作る。 「ハート形に-・く」
突き破る。 「三遊間を-・く当たり」
穴に緒などを通してとめる。つらぬく。 「浅緑糸よりかけて白露を珠にも-・ける春の柳か/古今 春上
攻略する。
城などを攻め落とす。 「堅陣けんじんを-・く」
囲碁で、相手の石を囲んで取る。うちぬく。
つきくずす。 「 - ・き難い不信の念」 「決心牢乎ろうことして-・くべからず」
動詞の連用形の下に付いて複合動詞をつくる。
最後まで…する、…し通すの意を表す。 「がんばり-・く」 「走り-・く」 「耐え-・く」
ひどく…するの意を表す。 「困り-・いている」
だます。ごまかす。 「とう仰せられたれば-・かれまい物を/狂言・張蛸」 〔「抜ける」に対する他動詞〕
[可能] ぬける
( 動下二 )
ぬける
[慣用] 息を- ・生き馬の目を- ・一頭地を- ・気を- ・度肝を- / 月夜に釜かまを抜かれる

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

今日のキーワード

ラニーニャ現象

《La Niña events》赤道付近のペルー沖から中部太平洋にかけて、数年に1度、海水温が平年より低くなる現象。低下する温度差はエルニーニョ現象での上昇温度差より一般的に小さい。→ダイポールモード...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android