捩・捻・拗(読み)ねじる

精選版 日本国語大辞典「捩・捻・拗」の解説

ねじ・る ねぢる【捩・捻・拗】

[1] 〘他ラ五(四)〙
① 棒状や糸状など細長いものの両端を持って、互いに逆の方向に回す。また、一端が固定された他の一端をにぎって、無理に回す。ひねる。
※仮名草子・可笑記(1642)一「ねぢり殺さうの、なげすてうのとどしめけども」
② 回転するようにつくったスイッチや栓などを右または左に回す。また、螺旋のついたものをひねって動かす。ひねる。
※明暗(1916)〈夏目漱石〉二八「電燈のスヰッチを捩(ネヂ)った」
③ 盛んに苦情や文句をいいたてる。なじり責める。
※いさなとり(1891)〈幸田露伴〉五五「反対(あべこべ)に捻(ネヂ)られ、無念にはおもへど」
[2] 〘自ラ四〙 =ねじれる(捩)
※玉塵抄(1563)二七「狼の性はねぢってまがりもつれてまっすぐにないぞ」
[3] 〘自ラ下二〙 ⇒ねじれる(捩)

ねじ‐く・る ねぢ‥【捩・捻・拗】

[1] 〘他ラ五(四)〙 ねじって回す。ひねり回す。ひねくる。
※滑稽本・八笑人(1820‐49)初「左次郎はハットおどろき、是を見せてはなほなほねじくり」
[2] 〘自ラ下二〙 ⇒ねじくれる(捩)

ね・じる ねぢる【捩・捻・拗】

[1] 〘他ザ上一(ダ上一)〙 ね・づ 〘他ダ上二〙
※今昔(1120頃か)一〇「不鳴ぬ雁の頸をねぢて」
※桑の実(1913)〈鈴木三重吉〉一七「瓦斯を捩ぢた」
※評判記・役者評判蚰蜒(1674)藤田小平次「見いだしたるまなこにかどをたててひとねぢねぢたるいきどをりには」
[2] 〘自ダ上一〙 ね・づ 〘自ダ上二〙 くねり曲がる。ねじくれる。
※日葡辞書(1603‐04)「ハシラガ negita(ネヂタ)〈訳〉木のが曲がった。または、ねじれた」

ねじ・れる ねぢれる【捩・捻・拗】

〘自ラ下一〙 ねぢ・る 〘自ラ下二〙
① くねり曲がる。ひねり曲がる。ねじられた状態になる。ねじくれる。よじれる。
※玉塵抄(1563)四四「秦望山と云山を、あるかれたに大な松のかがみねぢれわだかまり屈曲して大な笠や盖(かい)のやうにあったぞ」
② 性質が素直でなくなる。ひねくれる。
※椀久物語(1899)〈幸田露伴〉六「なかなか浮いたことでは無し、それを茶にして能うも聞かで味に捩(ネヂ)れた物の言ひやう」

ねじれ ねぢれ【捩・捻・拗】

〘名〙 (動詞「ねじれる()」の連用形名詞化)
① ねじれること。また、ねじれたもの。〔英和和英地学字彙(1914)〕
柱状弾性体の一端を固定し、他端にその中心を軸とする偶力を作用させたときに起こる変形

ね・ず ねづ【捩・捻・拗】

〘自他ダ上二〙 ⇒上一段活用動詞「ねじる(捩)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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