掛板・懸板（読み）かけいた

精選版 日本国語大辞典

かけ‐いた【掛板・懸板】

〘名〙

① 押し入れなどの、たな板。また、築地などの両側に打ちつけて築地を支える板。

※実隆公記‐長享元年（1487）閏一一月一二日「召_二大工_一北築地、懸板等沙_二汰之_一」

② 掛け下げた板。

※交隣須知（１８Ｃ中か）二「懸板 カケイタニ カイタ シハ ダレガ シカ」

③ 江戸時代、寛政（一七八九‐一八〇一）頃までの歌舞伎の劇場で、左右の大臣柱にかけた板。上手柱には何番目何々、下手柱には何々の段というようにそれぞれ記した。

※浮世草子・当世芝居気質（1777）一「翠簾(みす)も牀(ゆか)も掛板(カケイタ)までさらりとしかへ結構ずくめ」

出典　精選版 日本国語大辞典