掻鳴(読み)かきなす

精選版 日本国語大辞典 「掻鳴」の意味・読み・例文・類語

かき‐な・す【掻鳴】

〘他サ四〙
① 音をたててかきまわす。かきたてる。
古事記(712)上「其の沼矛(ぬぼこ)を指し下ろして画きたまへば、塩許々袁々呂々邇〈此の七字は音を以ゐる〉画鳴〈鳴を訓みて那志(ナシ)と云ふ〉て、引き上げたまふ時」
古今(905‐914)恋二・五八六「秋風にかきなす琴の声にさへはかなく人の恋ひしかるらん〈壬生忠岑〉」

かき‐なら・す【掻鳴】

〘他サ五(四)〙 琴などを弾き鳴らす。かきなす。
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「前なる琴をいとほのかにかきならしてゐたれば」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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