揺動(読み)ゆりうごかす

精選版 日本国語大辞典 「揺動」の意味・読み・例文・類語

ゆり‐うごか・す【揺動】

〘他サ五(四)〙
① 小刻みに力を加えてゆれうごくようにする。ゆする。ゆさぶる。
人情本・貞操婦女八賢誌(1834‐48頃)初「梅太郎は〈略〉母に取り着き揺(ユ)り動(ウゴ)かし、涙の限り泣き尽くす」
② 強い影響を与えて動揺させる。ゆるがす。ゆさぶる。
※どぜう地獄(1924)〈岡本一平一二「その度に主人側は又新らしき興味を揺(ユ)り動(ウゴ)かし朗かに笑った」

よう‐どう エウ‥【揺動】

〘名〙 ゆれ動くこと。また、ゆらし動かすこと。動揺。
続日本紀‐和銅二年(709)一〇月庚戌「詔曰、比者。遷都易邑、揺動百姓
※自然と人生(1900)〈徳富蘆花〉湘南雑筆「風は葉もなき万樹をふるひて飄々、颯々、霜を含める空明に揺動(ヤウドウ)し」 〔史記‐季布伝〕

ゆれ‐うご・く【揺動】

〘自カ五(四)〙 ゆらゆらとゆれるように動く。また、不安定な状態にある。
※笑(1922)〈寺田寅彦〉「空一杯に樹幹の揺れ動き枝葉のちぎれ飛ぶ光景を」

ゆり‐うご・く【揺動】

〘自カ四〙 ゆれうごく。動揺する。

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デジタル大辞泉 「揺動」の意味・読み・例文・類語

よう‐どう〔エウ‐〕【揺動】

[名](スル)ゆれ動くこと。また、ゆり動かすこと。動揺。
「風は葉もなき万樹をふるいて…霜を含める空明に―し」〈蘆花自然と人生

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普及版 字通 「揺動」の読み・字形・画数・意味

【揺動】よう(えう)どう

ゆれうごく。〔淮南子、精神訓〕耳目、聲色の樂にするときは、則ち五搖動して定まらず。五搖動して定まらずんば、則ち血氣滔(たうたう)して休せず。血氣滔して休せざれば、則ち、外に馳騁(ちてい)して守らず。

字通「揺」の項目を見る

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「揺動」の意味・わかりやすい解説

揺動
ようどう

ゆらぎ」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の揺動の言及

【ゆらぎ】より

…一般に平均量からの個々の値のずれ,または平均値の近くで変動する現象全体をゆらぎという。揺動ともいう。例えば,容器に入っている気体を考えると,その密度は平衡状態では通常どこでもいつも一定とみなされる。…

※「揺動」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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