摩減・摺減(読み)すりへらす

精選版 日本国語大辞典 「摩減・摺減」の意味・読み・例文・類語

すり‐へら・す【摩減・摺減】

〘他サ五(四)〙
① こすって少なくする。こすって小さくする。
評判記色道大鏡(1678)九「傾国硯箱に、半分とも摺(スリ)へらしたる墨を置事なかれ」
② ひどく使って弱らせる。
破戒(1906)〈島崎藤村〉二〇「持って生れた自然の性質を銷磨(スリヘラ)して居たのだ」

すり‐へ・る【摩減・摺減】

〘自ラ五(四)〙
① あるものが、すれて少なくなったり小さくなったり削れたりする。
虞美人草(1907)〈夏目漱石〉五「岩は自然(じねん)と擦り減って」
② ひどく使ったために弱る。
人間病気(1967)〈後藤明生〉「締切り間際の二日間というのは単なる労力だけではなく神経のすりへる度合いがちがうし」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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