擦付・摩付・摺付(読み)すりつける

精選版 日本国語大辞典 「擦付・摩付・摺付」の意味・読み・例文・類語

すり‐つ・ける【擦付・摩付・摺付】

〘他カ下一〙 すりつ・く 〘他カ下二〙
草木の花・葉などをすって色をつける。摺る。
万葉(8C後)七・一三六一「住吉(すみのえ)浅沢小野杜若(かきつはた)(きぬ)に揩著(すりつけ)着む日知らずも」
② こすりつける。なすりつける。
弁内侍(1278頃)宝治三年三月三日「丁子 麝香(しゃかう)すりつけ、たきものなどして」
版木で刷る。印刷する。〔日葡辞書(1603‐04)〕
④ こすって火をつける。
西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉二「やうやくつけぎに火をすりつけあたりを見れば」
⑤ 相手の気に入らない物を、ほめたてて、その人がそれを買い取るようにし向ける。〔日葡辞書(1603‐04)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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