精選版 日本国語大辞典 「擬・抵牾・牴牾」の意味・読み・例文・類語
もどき【擬・抵牾・牴牾】
① 張り合って似せて作ること。また、似せて作ったもの。まがいもの。
※宇津保(970‐999頃)内侍督「あなさがな、世にもどきあらんことは聞こえじ」
※栄花(1028‐92頃)初花「たをやかならぬさまなりといふもどきはあれど」
[2] 〘語素〙 名詞に付いて、それと対抗して張り合うぐらいのもの、それに匹敵するものであるという意を表わす。また、そのものに似て非なるものであるという意をも表わす。「がんもどき」「うめもどき」など。
もど・く【擬・抵牾・牴牾】
〘他カ四〙
① 他と対抗して張り合って事を行なう。他のものに似せて作ったり、振舞ったりする。まがえる。
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「此七歳(ななとせ)なる子、父をもどきて、高麗人(こまうど)と文をつくりかはしければ」
② さからって非難または批評する。また、そむく。反対して従わない態度を見せる。さからう。
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