おも‐なが【面長】
〘名〙 (形動)
① 顔が長めなこと。また、その顔。
※
名語記(1275)九「人のかほのおもなが、如何。面長なり」
※
われから(1896)〈
樋口一葉〉一一「色の浅黒い面長
(オモナガ)で」
②
態度や
気持が悠長なこと。また、そのさま。気長
(きなが)。のんびり。寛大。
③ お人よしであること。まぬけなこと。気がきかないこと。また、そのさま。
めん‐ちょう ‥チャウ【面長】
〘名〙
※
古事談(1212‐15頃)一「万寿三年四月比、女長七尺余、面長二尺余、乗
レ船寄
二丹後国浦
一」
② (「面」は
朝鮮の
郡県の下にある自治的共同体の
組織で、いくつかの里を合わせたもの)
(イ) 朝鮮の李朝時代に設けられた、面の長。里正ともいう。
(ロ) 韓国併合後、朝鮮総督府下に置かれた
地方官の一つ。
地方行政の最下級機関として、李朝以来の末端行政区画である面の
行政事務を執行した。〔朝鮮総督府地方官官制(明治四三年)(1910)二五条(
法令全書)〕
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デジタル大辞泉
「面長」の意味・読み・例文・類語
おも‐なが【面長】
[名・形動]
1 顔が長めなこと。また、そのさま。「面長な人」
2 態度や気持ちがのんびりしていること。また、そのさま。
「懐紙をな、眉にあてて私を、―に御覧なすって」〈鏡花・眉かくしの霊〉
3 お人よしであること。また、そのさま。
「少し―なる大臣共へ」〈浮・禁短気・二〉
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世界大百科事典(旧版)内の面長の言及
【面】より
…面の数は日韓併合(1910)時で全国に4322あったが,1914年には2518に統廃合された。日本の植民地下の17年,判任官の面長がおかれ,面は地方行政の最下級機関となった。大韓民国では現在も面制をしいているが,朝鮮民主主義人民共和国では54年に面を廃止し,その業務を里に移管した。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」