散かす(読み)ちらかす

精選版 日本国語大辞典 「散かす」の意味・読み・例文・類語

ちら‐か・す【散かす】

〘他サ五(四)〙 (「かす」は接尾語)
① はなればなれに落ち飛ぶようにする。ばらばらになるようにする。他の動詞と複合して用いることも多い。「追いちらかす」「蹴ちらかす」など。ちらける。
※石山寺本金光明最勝王経平安後期点(1050頃)一〇「大地六種に震動すること、風の水を激(チラカイ)て、涌没して安からぬがごとし」
② 物を、あちこちに乱雑に広げる。ちらける。
※めのとのさうし(14C中か)「こなたかなた、さのみにあそばし、御ちらかし候まじく候」
③ 他の動詞の下に付けて、むやみに…する意を表わす。ちらける。
※玉塵抄(1563)四「守護になって、ききんせうず年には、天子のみくらのふる米をとりだいて、かしちらかし、くばってめいわく人(にん)にくばり、ちらかされうずと云心ぞ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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