20世紀日本人名事典 「新村 猛」の解説
新村 猛
シンムラ タケシ
昭和・平成期のフランス文学者,平和運動家 名古屋大学名誉教授。
- 生年
- 明治38(1905)年8月2日
- 没年
- 平成4(1992)年10月31日
- 出身地
- 東京
- 学歴〔年〕
- 京都帝国大学文学部仏文科〔昭和5年〕卒,京都帝国大学大学院〔昭和10年〕修了
- 主な受賞名〔年〕
- 勲三等旭日中綬章〔昭和50年〕
- 経歴
- 国語学者・新村出の次男。同志社大予科教授、京都帝大文学部講師となり、昭和10年「世界文化」を創刊、ヨーロッパの反ファシズム運動の紹介に努める。12年に治安維持法違反容疑で検挙され、終戦まで執筆禁止の処分。戦後、同志社大に復帰、24年から44年まで名古屋大学教授としてフランス文学を講じる。49〜53年橘女子大学長。この間、京都人文学園校長、民科幹事、愛知県平和委員会委員長などを務め、民主・平和運動に指導的役割を果たす。46年には愛知県知事選に革新系候補として善戦したが現職知事に敗れる。また、父亡き後、「広辞苑」の改訂作業の中心的存在として広く知られている。著書に「フランス文学研究序説」「ロマン・ロラン」「『広辞苑』物語―辞典の権威の背景」など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報