日域(読み)じちいき

精選版 日本国語大辞典 「日域」の意味・読み・例文・類語

じち‐いき ‥ヰキ【日域】

[1] 〘名〙 日が照らす域内。転じて、天下
[2] (日の出る国の意から) 日本異称。じついき。にちいき。
朝野群載(1116)一・日観集序〈大江維時〉「我朝、遙尋漢家之謡詠、不日域之文章
曾我物語(南北朝頃)一「それ、じちいき秋津島は、これ、国常立尊(くにとこたちのみこと)より事おこり」

にち‐いき ‥ヰキ【日域】

[1] 〘名〙
① 日が照らす域内。転じて、天下。〔魏書‐李豹子伝〕
太陽が出る所。〔顔師古注〕
[2] (日の出る国の意から) 日本の異称。じちいき。
※本朝文粋(1060頃)一二・普賢菩薩讚〈具平親王〉「当今日日域之民。以為向後安養之人

じつ‐いき ‥ヰキ【日域】

※饅頭屋本節用集(室町末)「日域 ジツイキ」 〔いろは字(1559)〕
[補注]「饅頭屋本節用集」の例、東京教育大本では「ジツイキ」とあるが、国会図書館本では「ジチイキ」とある。

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デジタル大辞泉 「日域」の意味・読み・例文・類語

じち‐いき〔‐ヰキ〕【日域】

日が照らす域内。天下。
《日の出る国の意から》日本の異称。じついき。にちいき。
「汝―に渡って」〈平治・上〉

にち‐いき〔‐ヰキ〕【日域】

日の照らす地域。転じて、天下。
太陽の出る所。
《日の出る国の意から》日本の異称。じちいき。
「日本をば日をかたちどりて―といふなり」〈日本略記〉

じつ‐いき〔‐ヰキ〕【日域】

じちいき(日域)

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普及版 字通 「日域」の読み・字形・画数・意味

【日域】にちいき

東方

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