早打・早撃(読み)はやうち

精選版 日本国語大辞典 「早打・早撃」の意味・読み・例文・類語

はや‐うち【早打・早撃】

〘名〙
① 馬などを馳せて急用の使いをすること。また、その使者や、そのための馬。⇔遅打
※新撰六帖(1244頃)二「はやうちの駅づたひの東路は遠きも近きさかひなりけり〈藤原信実〉」
サントスの御作業(1591)二「Roma エ fayauchi(ハヤウチ)タテ、コトノ シサイ ヲ ソウシタリケレバ」
② 馬を早く走らせること。
※義経記(室町中か)四「はやうちの長馳したる馬の」
※雑俳・柳多留‐一五(1780)「はや打に負ず月見の四つ手かげ」
④ 鉦などを続けて早く打つこと。また、花火を早く続けざまに打ち上げること。
※歌舞伎・高麗大和皇白浪(1809)二番目「これより誂らへ早打ちやうなる合ひ方、時の鐘」
⑤ 長考しないで碁をうつこと。また、そのような対局
⑥ (早撃) ピストルなどを早く続けざまにうつこと。
堕落(1965)〈高橋和巳〉三「熟達の早射ちの腕をもちながら」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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