百科事典マイペディア 「昇華(化学)」の意味・わかりやすい解説
昇華(化学)【しょうか】
→関連項目気化|凝固|凝固点|蒸発|ドライアイス|反動形成
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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固相物質が液相を経由しないで直接に気化する現象。その逆の過程、あるいは固体が気化したのちにまた固体となる過程も含めて昇華ということもあるが、後者の場合、金属などを高真空中で加熱蒸発させて別の場所に凝縮させることを蒸着という。
大気圧下の常温付近では、樟脳(しょうのう)、ナフタレン、p(パラ)-ジクロロベンゼン、二酸化炭素(ドライアイス)、ヨウ素などが昇華性を示す。圧力を下げて温度を上げると、分子性結晶では昇華性を示すものが多い。蒸留と同じように、物質精製の手段として昇華を利用することも多い。ナフタレンとp-ジクロロベンゼン(商品名パラゾール)は、昇華性を利用した殺虫剤(防虫剤)に使われるが、共存すると互いに溶け合って常温では液体になるので、併用してはならない。
[岩本振武]
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