日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
星島二郎(ほししまにろう)
ほししまにろう
(1887―1980)
大正・昭和期の政党政治家。岡山県の大地主の二男に生まれる。1917年(大正6)東京帝国大学独法科卒業。郷土の先輩犬養毅(いぬかいつよし)の秘書を務める。弁護士を経て、1920年衆議院議員初当選。普選運動や治安維持法制定反対運動に活躍。政友会に属し、広田弘毅(ひろたこうき)内閣鉄道参与官、米内光政(よないみつまさ)内閣司法政務次官などを務める。また戦時中は鳩山一郎(はとやまいちろう)らとともに同交会を結成し、翼賛非推薦候補として当選するなど、東条英機(とうじょうひでき)内閣に反発した。敗戦後、自由党結成に参加し、第一次吉田茂内閣商工相、1951年(昭和26)サンフランシスコ講和会議全権、1958年衆議院議長。1963年の第30回総選挙まで連続17回の当選を果たし、議員歴46年半に及んだ。
[小田部雄次]
『「政治と人」刊行会編『一粒の麦――いま蘇える星島二郎の生涯』(1996・廣済堂出版)』