更年期精神障害(読み)こうねんきせいしんしょうがい

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

更年期精神障害
こうねんきせいしんしょうがい

更年期にみられる精神障害で、更年期症候群、うつ病、退行期妄想病、神経症、脳動脈硬化症、初老期痴呆(ちほう)、慢性アルコール中毒(アルコール依存症)、進行麻痺(まひ)などが原因疾患である。これらのうち、とくに退行期うつ病、神経症、統合失調症(精神分裂病)、更年期障害の鑑別が必要となる。この時期のうつ病は、生体の退行現象と関連し、不安と興奮、不穏が激しいといった特徴をもつところから、退行期うつ病(更年期うつ病)という一つの疾患群であるとする見解がある。更年期障害と紛らわしい自律神経失調症状(とくに、ゆううつ感、食欲不振、疲れやすさ、不眠、頭重感、頭痛など)が前景に出ているうつ病は、仮面うつ病といわれる。また神経症のなかでも、自己の健康や病気に過度の関心を抱く心気性神経症は、多岐な不定愁訴を繰り返すものをいう。統合失調症では体感異常、とくに性器の局所症状を訴えるが、幻覚、妄想を伴うものもある。これらの疾患には専門医の診断、治療を必要とする。[新井正夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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