有田ミカン(読み)ありだみかん

世界大百科事典(旧版)内の有田ミカンの言及

【有田[市]】より

…近世以来,有田川流域の南北の山地にミカンが栽培された。藩の奨励で盛んとなり有田ミカンとして江戸へも出荷され,その積出港として箕島,北湊は栄えてきた。現在も市内の総耕地の大部分がミカン園である。…

【有田川】より

…66年には上流に二川(ふたがわ)ダムが多目的ダムとして築かれ,防災・灌漑用に利用されている。近世以来,山麓では有田ミカンが栽培されてきたが,1960年以降ははんらん原の水田も転用され,流域の総耕地の8割以上がミカン園である。流域の中心都市は長い間南隣の湯浅町であったが,河口の有田市に近代工場が進出するにつれ,しだいに銀行,官庁が移動して有田市が中心都市になりつつある。…

【和歌山[県]】より


[京阪神の外縁部]
 江戸に船でミカンを運んだという紀伊国屋文左衛門の話は有名であるが,一般的に江戸時代以来の海上交通では,しょうゆ,酢などが江戸の市場に運ばれ,紀州のミカンは,大坂市場との強力な結びつきに支えられてきた。現在,有田ミカンの名で知られる県のミカンの生産量(1995)は愛媛県に次いで全国第2位であるが,過剰生産による価格の下落と輸入オレンジの自由化問題によって苦境に立たされている。1965年の紀伊半島を一周する国道42号線の整備,74年の阪和高速道路の開通によって和歌山県はいっそう京阪神との結びつきを強めた。…

※「有田ミカン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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