朝日日本歴史人物事典 「望月太左衛門(4代)」の解説
望月太左衛門(4代)
生年:天明4(1784)
江戸中・後期の歌舞伎囃子方。前名,柏崎林之助。文化11(1814)年,4代目太左衛門を襲名。以後没するまで長く歌舞伎囃子界に君臨し,優秀な弟子を多く育成して,望月派の基礎を確立した。安政2(1855)年,娘婿の初代福原百之助に5代目太左衛門を譲り,俳名の2代目朴清を名乗る。世に「朴清太左衛門」とうたわれ,没後に死絵(追善記念版画)が発行されるほどの人気であった。囃子界で,唄,三味線,鳴物を通じ,死絵が出たのはこの人だけである。
(小林責)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報