木葉舟・木葉船（読み）このはぶね

精選版 日本国語大辞典

このは‐ぶね【木葉舟・木葉船】

〘名〙

① 水に浮かんだ木の葉を舟に見たてていう語。

※俳諧・俳諧四季部類（1780）一〇月「木のは舟 木の葉衣」

② 遠く水上に浮かんだ舟を木の葉にたとえていう語。転じて、はかないもの、または、頼りないものをたとえていう。〔和漢船用集（1766）〕

※おぼろ夜（1899）〈斎藤緑雨〉「ほっと一肩休ますか休まさぬに又も災難は降かかる木葉舟(コノハブネ)、かひなき身にも」

③ 紋所の名。梶(かじ)の葉を船体に見たてた帆掛船紋。

出典　精選版 日本国語大辞典