精選版 日本国語大辞典 「机・案」の意味・読み・例文・類語
つくえ【机・案】
〘名〙 (歴史的仮名遣いは従来「つくゑ」とされてきたが「つくえ」が古い語形か)
※書紀(720)神代上(兼方本訓)「夫(そ)の品(くさく)の物、悉くに備(そな)へて百机(ももとりのツクエ)に貯(あさ)へて饗(みあへ)たてまつる」
※宇津保(970‐999頃)藤原の君「御子たちつかう賄し給ふ。博打、童部、らうそく集りて、つくゑたてて物食ふ」
[語誌]「つくえ」の「え」は、「十巻本和名抄‐四」に「都久恵」とあるところからワ行の「ゑ」と考えられてきた。しかし現在では、「小川本願経四分律平安初期点」や、「法華義疏紙背和訓」に「ツ支江」とあることなどから、ヤ行の「え」であると考えられるようになった。
つきえ【机・案】
〘名〙 =つくえ(机)
※法華義疏紙背和訓(928頃か)「金々案々(ツキエ)」
※古活字本毛詩抄(17C前)一七「つくへなれ共つきへとよむぞ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報