新訂 政治家人名事典 明治~昭和 「東郷 茂徳」の解説
東郷 茂徳
トウゴウ シゲノリ
- 肩書
- 外相,貴院議員(勅選)
- 生年月日
- 明治15年12月7日
- 出生地
- 鹿児島県東市来町美山
- 学歴
- 東京帝大文科大学独文科〔明治41年〕卒
- 経歴
- 大正元年外務省に入り、昭和8年欧米局長。その間、国際連盟総会全権随員、ジュネーブ軍縮会議全権委員をつとめる。9年から欧亜局長、12年駐独大使、13年駐ソ大使を歴任後、16年10月東条内閣の外相兼拓務相に起用され、最終段階を迎えていた日米交渉にあたったが、まとまらなかった。同年暮れの開戦に先立ち、対米宣戦布告文を米国に手交するよう日本大使館に訓電したが、暗号解読が遅れ、真珠湾攻撃には間に合わなかった。翌17年に東条内閣の大東亜省設置に反対して辞任後、勅選貴院議員となる。20年4月鈴木貫太郎内閣で再度外相となり、軍部の本土決戦論に対してポツダム宣言受諾を強調、終戦工作に従事。戦後、A級戦犯として東京裁判で20年の禁固刑を受け、拘禁中に病没した。遺書に「東郷茂徳外交手記―時代の一面」がある。平成10年鹿児島県東市来町美山の生家近くに元外相東郷茂徳記念館が設立された。
- 没年月日
- 昭和25年7月23日
- 家族
- 娘=東郷 いせ(「色無花火―東郷茂徳の娘が語る昭和の記憶」の著者) 孫=東郷 茂彦(国際ジャーナリスト) 東郷 和彦(駐オランダ大使)
出典 日外アソシエーツ「新訂 政治家人名事典 明治~昭和」(2003年刊)新訂 政治家人名事典 明治~昭和について 情報