杵屋勘五郎(初代)(読み)きねや・かんごろう

朝日日本歴史人物事典 「杵屋勘五郎(初代)」の解説

杵屋勘五郎(初代)

没年:寛永20.9.11(1643.10.23)
生年:生年不詳
江戸前期の長唄三味線・唄方の宗家である杵屋始祖江戸歌舞伎中村座を開いた猿若(初代中村)勘三郎の弟で,杵屋の紋(三本杵)を作った人物と伝えられる。17世紀前半に上方から江戸へ下り,兄勘三郎の脇師を勤め,猿若踊りの振り付けをするなど猿若狂言で活躍した。<参考文献>3代目杵屋勘五郎(11代目杵屋六左衛門)「大薩摩・杵屋系譜」(『音曲叢書』1編,1973復刻)

(長葉子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「杵屋勘五郎(初代)」の解説

杵屋勘五郎(初代) きねや-かんごろう

?-1643? 江戸時代前期の歌舞伎狂言役者。
江戸長唄の杵屋宗家(そうけ)の始祖とされる。「杵屋系図」によると,元和(げんな)のころ兄の猿若勘三郎(初代中村勘三郎)とともに上方から江戸に出,杵屋の姓と三本杵の家紋をつくり,兄の脇(わき)師をつとめて猿若狂言に活躍したという。寛永20年9月11日?死去

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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