松下 俊子(読み)マツシタ トシコ

20世紀日本人名事典 「松下 俊子」の解説

松下 俊子
マツシタ トシコ

明治〜昭和期の女性 詩人・北原白秋の愛人



生年
明治21(1888)年

没年
昭和29(1954)年

経歴
夫・松下長平とともに東京・原宿に住む。明治43年自宅の隣に詩人北原白秋が転居。夫の女性関係について白秋に相談するが、やがて二人は恋愛関係となった。しかし、夫がこのことを知り姦通罪で訴えたため、45年7月二人は市ヶ谷未決監に拘留された。この時、白秋が彼女への思いを詠った詩が「桐の花」の「哀傷篇」に収められている。間もなく示談が成立し、長平と協議離婚したのちは神奈川県三崎で白秋と同棲した。大正3年肺結核にかかり、白秋に付き添われて小笠原の父島で療養。同年7月二人で東京へ戻ったが、その直後に白秋と別れた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android