松岡小鶴(読み)まつおか・こつる

朝日日本歴史人物事典 「松岡小鶴」の解説

松岡小鶴

没年:明治6.10.15(1873)
生年:文化3(1806)
幕末播磨国神東郡田原村(兵庫県神崎郡福崎町)の儒医松岡左仲の娘。通称小けん。剃髪後の号は自謙。幼いころより,漢詩漢文を読破し詩をつくる。婿を迎えたが父と折り合いが悪いため離婚。書物で医を学び女医として開業。のち塾を開き一家を養う。一子操の教育は厳しく,遊学中の書簡はすべて漢文であった。孫に国文学者井上通泰,民俗学者柳田国男,日本画家松岡映丘がいる。<参考文献>松岡鼎編『松岡小鶴女子遺稿』(私家版)

(柴桂子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「松岡小鶴」の解説

松岡小鶴 まつおか-こつる

1806-1873 江戸後期-明治時代の女性。
文化3年生まれ。播磨(はりま)(兵庫県)の儒医松岡左仲の娘。天保(てんぽう)2年婿をむかえたが,父に離別させられる。父の医業をつぎ,また漢学の塾をひらき,子の操をそだてた。孫に柳田国男,松岡映丘ら。明治6年10月15日死去。68歳。通称は小けん。法号は自謙。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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