松旭斎 天勝(1代目)(読み)ショウキョクサイ テンカツ

20世紀日本人名事典 「松旭斎 天勝(1代目)」の解説

松旭斎 天勝(1代目)
ショウキョクサイ テンカツ

明治〜昭和期の奇術師



生年
明治19(1886)年5月21日

没年
昭和19(1944)年11月11日

出生地
東京府神田区(現・東京都千代田区)

本名
金沢 カツ

旧姓(旧名)
中井,野呂

経歴
尋常小学校卒業後、11歳で奇術師の松旭斎天一の一座に加わり、天勝を名のる。美貌と才能で次第に一座の花形になり、そのころ天一と同棲。明治34〜38年欧米に巡業して人気を得、帰国後、スピーディーな欧米仕込みの新奇術を披露して、明治末には最高の人気女芸人となった。45年天一の死後、天勝一座を結成、支配人の野呂辰之助と浅草帝国館で旗揚げし、大正から昭和にかけて全盛時代を迎えた。当たり芸に「水中美人」「月世界突入」「サロメ」「京人形」などがある。しかし、結婚した野呂が数年で死亡、次第に衰退し、昭和9年引退を発表、11年姪に2代目天勝を譲った。また同年にはP.C.L映画「魔術の女王」に主演した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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