林家 三平(初代)(読み)ハヤシヤ サンペイ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「林家 三平(初代)」の解説

林家 三平(初代)
ハヤシヤ サンペイ


職業
落語

本名
海老名 泰一郎(エビナ ヤスイチロウ)

旧名・旧姓
海老名 栄三郎

別名
前名=林家 甘蔵

生年月日
大正14年 11月30日

出生地
東京都

学歴
明治中〔昭和18年〕卒

経歴
7代目林家正蔵の長男。昭和20年3月応召、11年除隊。22年東宝名人会専属であった父に入門、甘蔵で初高座。まもなく三平改名。26年父の死により7代目橘家円蔵の門に移り前座から修業をやり直す。28年二ツ目を経て、33年真打ちに昇進。32年テレビ「今日の演芸」の司会に抜擢され、八方破れの司会ぶりで注目を集め、二ツ目ながら高座でトリをとるという前代未聞の経歴を持つ。明るい語り口にナンセンスなギャグをちりばめ、噺の筋を脱線しても客を笑わせることに徹し、自ら“リズム落語”と名付けた独自の落語を確立。抜群の愛嬌とサービス精神の持ち主で、座布団から身を乗り出して熱演し、“ドウモ、スイマセーン”“体だけは大事に”“よしこさーん”などの名文句で観客を爆笑の渦に巻き込み、“昭和の爆笑王”と呼ばれた。43年落語協会理事。54年1月脳出血で倒れ、10月には高座に復帰したが、56年9月急逝した。平成7年生家に林家三平記念館・ねぎし三平堂がオープンした。

受賞
芸術祭賞(大衆部門)〔昭和38年〕

没年月日
昭和55年 9月20日 (1980年)

家族
妻=海老名 香葉子(エッセイスト),長男=林家 正蔵(9代目),長女=海老名 美どり(タレント),二女=泰葉(歌手),二男=林家 三平(2代目),父=林家 正蔵(7代目),孫=下嶋 兄(俳優)

親族
女婿=峰 竜太(俳優)

伝記
忘れえぬ落語家たち噺家パラダイス―寄席雑記帖談志絶倒 昭和落語家伝笑伝 林家三平ぼくたちの七〇年代色川武大・阿佐田哲也エッセイズ〈2〉芸能落語的ガチンコ人生講義大正テレビ寄席の芸人たち泣いて笑ってがんばって談志楽屋噺ことしの牡丹はよい牡丹泣いて笑ってがんばって寄席放浪記―なつかしい芸人たち談志楽屋噺落語長屋の知恵落語家―懐かしき人たち 興津 要 著古今亭 志ん輔 著立川 談志 著,田島 謹之助 写真神津 友好 著高平 哲郎 著色川 武大 著,大庭 萱朗 編立川 談四楼 著山下 武 著海老名 香葉子 著立川 談志 著海老名 香葉子 著海老名 香葉子 著色川 武大 著立川 談志 著矢野 誠一 著興津 要 著(発行元 河出書房新社ビジネス社大和書房新潮社晶文社筑摩書房新潮社東京堂出版廣済堂出版文芸春秋文芸春秋家の光協会廣済堂出版白夜書房青蛙房旺文社 ’08’07’07’05’04’03’01’01’92’90’89’88’88’87’86’86発行)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

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