林屋 正蔵(5代目)(読み)ハヤシヤ ショウゾウ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「林屋 正蔵(5代目)」の解説

林屋 正蔵(5代目)
ハヤシヤ ショウゾウ


職業
落語家

本名
吉本 庄三郎

別名
初名=林屋 正吉,前名=林屋 正橋,林屋 正鶴,林屋 正鱗

生年月日
文政7年 11月11日

出生地
三河国幡豆郡平坂(愛知県)

経歴
代々名主の家柄だったが父の代に没落。14歳の時江戸へ出て青山の酒屋に奉公するが、その後奉公先を転々とし、天保12(1841)年頃桂語楽の紹介で2代目沢善正蔵弟子となり正吉と名乗る。ついで正橋と改めるが22歳頃江戸を出て旅まわりをする。慶応(1865〜68)の初め一旦江戸に戻るが弟弟子の正楽が4代目を継いでいたため、さらに正鶴から正鱗と改めるが、再び旅まわりを続ける。明治12年4代目が没し、21年に65歳でようやく5代目林屋正蔵を襲名した。以降話芸にうまさを増し、柳派の老大家として歳を経るに従い珍重された。45年2月林屋正童と改名。90歳を過ぎてもなお高座に上がり、怪談と高齢を売り物に地方巡業をした。得意の演目は「深川怪談染分手網」「正直清兵衛雪埋木」「とろろん」(音曲噺)など。悠々自適の隠居中、丁度百歳で没したので“百歳正蔵”、また隠居先から“沼津の正蔵”とも呼ばれた。

没年月日
大正12年 3月6日 (1923年)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

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