20世紀日本人名事典 「柏原 兵三」の解説
柏原 兵三
カシワバラ ヒョウゾウ
昭和期の小説家,ドイツ文学者 東京芸術大学助教授。
- 生年
- 昭和8(1933)年11月10日
- 没年
- 昭和47(1972)年2月13日
- 出生地
- 千葉県千葉市
- 学歴〔年〕
- 東京大学教養学部独文科卒,東京大学大学院人文科学研究科〔昭和37年〕中退
- 主な受賞名〔年〕
- 芥川賞(第58回・昭42年度)〔昭和43年〕「徳山道助の帰郷」
- 経歴
- 中学3年の時に処女小説「星が岡年代記」を書く。昭和38〜40年ベルリン留学中、腎臓結石に悩まされ、帰国後、その体験を「仮りの栖」「ベルリン漂泊」「クラクフまで」などの作品にまとめた。43年「徳山道助の帰郷」で第58回芥川賞を受賞。45年より東京芸術大学助教授。その後多くの作品を書くかたわら、ドイツ文学の研究を積み、ヒルデスハイマーの「眠られぬ夜の旅」など翻訳も残した。46年以後、急激に健康が悪化。死後、「柏原兵三作品集」(全7巻)が刊行された。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報