日本大百科全書(ニッポニカ) 「根岸(東京都)」の意味・わかりやすい解説 根岸(東京都)ねぎし 東京都台東区(たいとうく)の北部にある地区。『江戸名所図会』などに「根岸の里」とみえ、江戸時代からウグイスの名所といわれ、文人墨客の住居や別荘が建ち並んでいた。それが明治にも受け継がれて文人が多く住み、第二次世界大戦で焼失するまでは、よく江戸のおもかげと明治の名残(なごり)を伝えた所であった。現在では正岡子規(まさおかしき)の旧宅である子規庵(あん)(都史跡)、また300年以上続いている豆腐料理店「笹の雪(ささのゆき)」がわずかに当時をしのばせる。谷中(やなか)に続く寺の町でもある。[菊池万雄] 子規庵 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例