森 有礼(読み)モリ アリノリ

新訂 政治家人名事典 明治~昭和 「森 有礼」の解説

森 有礼
モリ アリノリ


肩書
文相,明六社会長

別名
幼名=助五郎 通称=金之丞 変名=沢井鉄馬 沢井数馬

生年月日
弘化4年7月13日(1847年)

出生地
薩摩国鹿児島城下春日町(鹿児島県)

経歴
藩校造士館に学び、慶応3年藩選抜生としてロンドン大学留学。明治元年帰国、新政府の公議所議長心得などを務め、廃刀論を建議し一時免官。3年駐米弁務使、6年外務大丞。同年福沢諭吉らと「明六社」を結成し、7年「明六雑誌」を創刊して文明開化、欧化主義の中心となる。8年清国公使、11年外務大輔、12年駐英公使。この年東京学士院会員となる。また契約結婚を唱え自ら実行。17年帰国し参事院議官兼文部省御用掛を経て、18年第1次伊藤博文内閣の文相となり、小学校令中学校令帝国大学令師範学校令公布、学制改革を行った。また、私財を投じて商法講習所(のちの一橋大学)を設立した。しかし、急進的な欧化主義者とみられ、22年憲法発布式典の日、国粋主義者・西野文太郎に暗殺された。

受賞
正二位勲一等旭日大綬章

没年月日
明治22年2月12日

家族
息子=森 明(神学者) 孫=森 有正(哲学者・仏文学者) 関屋 綾子(平和運動家)

出典 日外アソシエーツ「新訂 政治家人名事典 明治~昭和」(2003年刊)新訂 政治家人名事典 明治~昭和について 情報

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