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植物工場システム しょくぶつこうじょうしすてむ

知恵蔵の解説

植物工場システム

世界の人口増加やBRICs諸国の経済成長に伴い、食糧需要が大幅に拡大し、世界の食糧需給バランスが崩れつつある。一方、日本の食糧自給率は40%と世界の中でも低水準にとどまっている。また、食の「安心、安全」への関心も高まっており、食糧問題を契機とした新たな農業ビジネスが登場し、脚光を浴びつつある。 その1つがハイテク技術を活用した「植物工場システム」やバイオマスによる食糧生産である。植物工場システムは、雑菌の入らないように管理された空間で、養液と人工光を使う栽培で、環境を制御し、自動化するなどの技術を利用して一年を通じて収穫ができる利点がある。 例えば、三角パネルと噴霧耕を利用した立体水耕栽培や、植物育成LED照明ユニットを利用した栽培、光技術を活用した植物育成システム、高出力の半導体レーザー技術を応用した植物工場などがある。最近では太陽と土で育つのが当然だったレタスやトマトまで、工場で生産されるようになっている。 規制緩和を受け、こうした工場型農業への企業の参入も相次いでおり、植物工場システムは、都心のビルの地下でも行われている。天候にかかわらず計画的に生産でき、価格も安定していることから、企業経営の向いているためだが、初期投資やランニングコストの回収から、露地野菜に比べ割高になるケースが多く、コスト削減が課題となっている。 一方、バイオマスは、再生可能な生物由来の有機性資源で化石資源を除いたものを指す。このバイオマス技術の活用例としては、食品廃棄物を豚の飼料に再生したり、オカラを配合飼料の原料に再生するなどがあるが、さらに、植物バイオマスをセルロースとし、食糧となるアミロースに変換する研究が進められている。

(森岡英樹 金融ジャーナリスト パラゲイト・コンサルタンツシニア・リサーチ・アソシエイツ / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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