椿餠（読み）つばきもち

精選版 日本国語大辞典

つばき‐もち【椿餠】

〘名〙

① ＝つばいもちい（椿餠）

※小右記‐寛弘二年（1005）三月二二日「椿餠、粽等送僧正房」

② 蒸した道明寺粉でこしあんを包み、二枚の椿の葉ではさんだ和菓子。《季・春》

※俳諧・毛吹草（1638）五「葉に残る雪やすなはち椿餠〈守任〉」

③ 椿の葉が病のため、化して丸く餠のように腫(は)れたもの。味が甘いので、小児が取って食べる。〔類聚名物考（1780頃）〕

つばい‐もちい ‥もちひ【椿餠】

〘名〙 餠米の粉に丁子(ちょうじ)の粉を加え、甘葛(あまずら)の汁をかけて固め、椿の葉二枚で包んだもち。つばいもち。つばきもち。

※宇津保（970‐999頃）国譲上「大殿の御方より檜破子(ひわりご)、御酒(みき)、つばいもちゐなど奉り給へり」

つばい‐もち【椿餠】

〘名〙 ＝つばいもちい（椿餠）〔藻塩草（1513頃）〕

出典　精選版 日本国語大辞典