樽御輿(読み)タルミコシ

デジタル大辞泉 「樽御輿」の意味・読み・例文・類語

たる‐みこし【××輿】

酒の空き樽で作ったみこし。祭礼などに子供が担ぐもの。 夏》

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精選版 日本国語大辞典 「樽御輿」の意味・読み・例文・類語

たる‐みこし【樽御輿】

  1. 〘 名詞 〙 酒樽でつくった神輿。主に子どもがかつぐもの。薦(こも)かぶりのあき樽をさかさにして神輿の胴とし、草鞋(わらじ)で胴と尾を作り、渋うちわで翼を作った鳥を載せ、楊枝(ようじ)をくちばしとし、藁たわしを鈴に代用し、樽の下に二本の棒をつけてかつぐ。樽天王。樽天。
    1. 樽御輿〈風俗画報〉
      樽御輿〈風俗画報〉
    2. [初出の実例]「樽神輿(タルミコシ)江戸名物なり」(出典風俗画報‐四三号(1892)人事門)

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世界大百科事典(旧版)内の樽御輿の言及

【神輿】より

…現在各地の神社にあるものは,室町時代以降の製作のものが多い。特殊なものとして,芋茎(ずいき)を中心とした野菜でつくられている京都の北野天満宮の芋茎みこしや,熊野那智大社の扇みこし,各地の樽みこしなどがある。平安時代から,御霊(ごりよう)信仰の隆盛とともに神輿が多く用いられ,また延暦寺の僧兵が,日吉大社の神威の具現として神輿を振り,京都にかつぎ出しての強訴が行われたことも著名である。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」