橘湾(徳島県)(読み)たちばなわん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「橘湾(徳島県)」の意味・わかりやすい解説

橘湾(徳島県)
たちばなわん

徳島県東部、阿南(あなん)市の南東にあり、紀伊水道に面したリアス海岸の湾。湾口幅5キロメートル、奥行7キロメートル。湾内には小勝(こかつ)島、高島、野々島など大小10余の島々が点在し、弁天島にはアコウなど熱帯性植物群落(国指定天然記念物)がある。「阿波松島(あわのまつしま)」ともよばれ、室戸(むろと)阿南海岸国定公園域となっている。水深は約15メートルで、天然の良港をなし、古くは海賊の活躍した地で伝説も多い。北岸には埋立てにより阿南発電所が立地し、日本電工(株)も進出している。また、小勝島西岸が埋めたてられ橘湾発電所が立地、稼動している。湾岸には国際キャンプ場がある。北部の津峯(つのみね)(284メートル)からの湾内の眺望はすばらしい。

[高木秀樹]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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