武田 豊（読み）タケダ ユタカ

20世紀日本人名事典

武田 豊
タケダ ユタカ

昭和・平成期の実業家 元・新日本製鉄社長;元・経団連副会長。

生年

大正3(1914)年1月6日

没年

平成16(2004)年2月15日

出生地

東京市牛込区(現・東京都新宿区)

出身地

宮城県高清水町

学歴〔年〕

東京帝国大学法学部政治学科〔昭和14年〕卒

主な受賞名〔年〕

藍綬褒章〔昭和54年〕,経済界敢闘賞〔昭和60年〕,リオブランコ勲章グランデオフィシャル章(ブラジル)〔昭和60年〕,勲一等瑞宝章〔昭和60年〕

経歴

昭和14年日本製鉄に入社。25年企業分割により富士製鉄に移り、社長室秘書課長、人事部長などを経て、45年専務。同年3月八幡製鉄と合併し新日鉄が発足すると専務となり、52年副社長、56年社長。62年“財界トップの指定席”ともいわれる同社会長に就任、61年からは経団連、日経連の副会長を務めたが、63年脳こうそくで倒れ、平成元年取締役相談役に退いた。3年相談役。社長時代は急速に円高が進む中で国際競争力を維持するために高炉の休止を含む大規模な合理化計画を断行、同社再建の基礎を築いた。他に国際鉄鋼協会会長、日本鉄鋼連盟会長、全国交通安全協会会長、女性職業財団理事などを歴任した。平成5年あしなが育英会会長。大脳生理学研究でも有名で、社内の人材開発に活用した。著書に「自己開発法」がある。小学2年で弓をはじめ、旧山形高3年のとき全国インタカレッジの個人で全国制覇。10段範士で全日本弓道連盟会長も務めた。

出典　日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」（2004年刊）