武藤 元信(読み)ムトウ モトノブ

20世紀日本人名事典 「武藤 元信」の解説

武藤 元信
ムトウ モトノブ

明治・大正期の国文学者



生年
安政1年(1855年)

没年
大正7(1918)年12月20日

出生地
加賀国金沢(石川県)

別名
号=裕軒,何故楼

経歴
金沢藩士・武藤濃之助の子に生まれ、慶応3年(1867年)藩校・明倫堂に学ぶ。豊島毅に漢学を師事し、明治14〜32年石川師範学校で教鞭を執り、四高講師も務める。のち東京に移り枕草子の研究に余生を送った。この間、裕軒と号し、和漢典籍を研究、「東洋学芸雑誌」に論文を発表、著書も多数。また重野安繹・中村正直・本居豊穎らとも親交があった。「枕草子」の異本19種を校合し、明治39年「清少納言枕草紙考異」を発表。44年「枕草紙通釈」を著す。死後遺命により「清少納言枕草紙別記竝逸文」が刊行された。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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