(読み)ごって

精選版 日本国語大辞典 「毎」の意味・読み・例文・類語

ごって【毎】

〘接尾〙 (「ごと(毎)」の変化したもの)
名詞に付いて、そのそれぞれについて、の意を表わす。
浄瑠璃・安倍宗任松浦簦(1737)一「彼方(あなた)の御病気はお客ごってに重うなる」
② 名詞に付いて、それを含めて全部の意を表わす。ごと。ぐるみ。
※滑稽本・素人狂言紋切形(1814)下「手ばかり貸されるもんぢゃアねえ、〈略〉骸(からだ)ごって貸しても能(よ)かんべいかね」

ごと【毎】

〘接尾〙 名詞や動詞連体形などに付いて、連用修飾語となる。助詞「に」を伴うことも多い。その物、またはその動作をするたびに、そのいずれもが、の意を表わす。…はみな。どの…も。…するたびに。
書紀(720)大化五年三月・歌謡「本(もと)渠等(ゴト)に 花は咲けども 何とかも 愛(うつく)し妹(いも)が また咲き出こぬ」
※竹取(9C末‐10C初)「我朝ごと夕ごとに見る竹の中におはするにて知りぬ、子となり給ふべき人なめり」

まい【毎】

〘接頭〙 日時、また、くり返される物事を表わす名詞の上に付いて、くり返される(一つ一つの)すべての場合の意を表わす。ことごとに。そのたびごとの。
※濁った頭(1911)〈志賀直哉〉一「四五年間は毎日曜の説教会に出席して居ました」

ごっとい【毎】

〘接尾〙 (「ごと(毎)」の変化したもの) 名詞や動詞の連体形などに付いて、「そのそれぞれについて」の意を表わす。ごって。
※かた言(1650)三「朝毎晩毎などを、朝ごっといばんごっとい」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「毎」の意味・読み・例文・類語

ごと【毎】

[接尾](「ごとに」の形で用いられることが多い)名詞や動詞の連体形などに付いて、その事をするたびに、そのいずれもが、などの意を表す。…のたびに。どの…もみな。「年に」「会う人に」
[類語]毎度毎回毎次都度毎毎毎時毎日日日日毎毎朝毎晩毎夜夜毎夜な夜な毎週毎月月毎毎年年毎年年逐一

まい【毎】[漢字項目]

[音]マイ(呉) [訓]ごと
学習漢字]2年
そのたびごと。「毎回毎号毎週毎食毎度毎日毎年毎晩毎毎
[名のり]かず・つね
難読事毎ことごと田毎たごとの月日毎ひごと

まい【毎】

[接頭]繰り返される物事をいう名詞に付いて、そのたびごとの、の意を表す。「時間」「試合」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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