精選版 日本国語大辞典 「毟・挘」の意味・読み・例文・類語
むし・る【毟・挘】
[1] 〘他ラ五(四)〙
① 物の本体に密着しているものを、むりやりに引きちぎったり、引き抜いたりする。
※宇治拾遺(1221頃)四「この雉子〈略〉生けながら毛をむしらせければ」
② 綿などをつまみ広げて、ふっくらとさせる。つばなかす。
※宇津保(970‐999頃)国譲下「きぬ・綿を見れば、いとおほかり。〈略〉ごたちも、皆賜はりて引き散らしてむしりなどす」
③ 身を引きちぎって細かくする。また、肉や魚の身を骨からはがしてほぐす。
※古今料理集(1670‐74頃)五「干かれい〈略〉むしりてとは、焼て則身計むしりて用る事也」
④ むりやりに奪い取る。
⑤ (多く「口をむしる」の形で用いて) かまをかけて尋ねる。→口をむしる。
[2] 〘自ラ下二〙 ⇒むしれる(毟)
むし・れる【毟・挘】
〘自ラ下一〙 むし・る 〘自ラ下二〙 物の本体に密着しているものが、引きちぎれたり、引き抜かれたりする。
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