20世紀日本人名事典 「河井 荃廬」の解説
河井 荃廬
カワイ センロ
明治〜昭和期の篆刻家,書道史家
- 生年
- 明治4年4月28日(1871年)
- 没年
- 昭和20(1945)年3月10日
- 出生地
- 京都府京都市寺町二条
- 本名
- 河合 仙郎
- 経歴
- 林双橋に詩文を習い、20歳ころから篠田芥津に学んだ。明治33年上海に渡り呉昌碩に刻風を学び、また秦漢璽印、鄧完白、呉譲之、趙之謙らの刻風を溶鋳した。36年三井聴永(高堅)に招かれて上京、寄寓した。高田竹山と吉金文会を興し、40年5代浜村蔵六、初代中村蘭台らと丁未印社を始め、談書会、説文会などでも活躍。また中国にたびたび渡り、趙之謙の収集、その他の文物を多く集めたが、昭和20年3月10日の空襲で収集品ともども焼失した。雑誌「書苑」を編集、著書に「支那南画大成」「支那墨蹟大成」、林泰輔との共著「亀甲獣骨文字」があり、印譜に「荃盧印存」「継述堂印存」がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報