河原・川原(読み)かわら

精選版 日本国語大辞典 「河原・川原」の意味・読み・例文・類語

かわら かはら【河原・川原】

〘名〙
川辺の水がかれて、砂、小石の多い平地。川沿いの平地。
※古事記(712)上(道祥本訓)「八百万(やほよろづ)の神、天の安(やす)の河原(カハラ)に神集(かんつどひ)に集(つどひ)て」
万葉(8C後)一七・三九五七「泉川 清き可波良(カハラ)に 馬とどめ 別れし時に」
② 特に、京都賀茂川についていう。
(イ) 中古、祓(はらえ)などが行なわれた所。
※大和(947‐957頃)一六八「御服ぬぎに、よろづの殿上人かはらにいでたるに」
(ロ) 歌舞伎芝居や夕涼みが行なわれた四条河原。
※浮世草子・本朝二十不孝(1686)四「川原の彌郎も猶遊山にかはる事なし」
③ 「かわらもの(河原者)①」の略。
蔭凉軒日録‐文正元年(1466)正月一八日「松拍十二齢年齢八十三。老而益健之由被仰出。音阿妙又河原善阿彌益健之由、共被仰出。皆老後寵栄也」
④ 植物「かわらよもぎ(河原艾)」の略。〔日本一鑑窮河話海(1565‐66頃)〕
⑤ 「かっぱ(河童)①」の異称。〔俚言集覧(1797頃)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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