法定刑(読み)ほうていけい

精選版 日本国語大辞典 「法定刑」の意味・読み・例文・類語

ほうてい‐けい ハフテイ‥【法定刑】

〘名〙 刑法などの刑罰法規の中で、各個犯罪について規定されている刑。刑の種類・範囲を厳格に決めて規定し、裁判所選択裁量余地を与えない絶対法定刑と、刑の種類・範囲について、ある程度の幅をもたせて規定し、裁判所に選択・裁量の余地を与える相対法定刑とがある。日本の刑法は相対法定刑主義を採用している。

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デジタル大辞泉 「法定刑」の意味・読み・例文・類語

ほうてい‐けい〔ハフテイ‐〕【法定刑】

刑罰法令において、各罪に対応して規定されている刑。→処断刑宣告刑

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世界大百科事典(旧版)内の法定刑の言及

【量刑】より

…なお付言すれば,被告人が事実関係を争う場合であっても,それは裁判所の判断をできるだけ有利な量刑に導こうとするねらいをもっていることも少なくない。
[量刑の手順]
 実際の量刑判断の手順をみると,まず,各法条に規定されている刑(法定刑という。死刑,懲役,禁錮,罰金,拘留,科料の6種のほか,付加刑たる没収がある)が一種であれば問題ないが,複数の刑種が選択的に規定されている(ときには併科規定もある)場合には,そのどれかが選択される。…

※「法定刑」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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