波返(読み)なみがえし

精選版 日本国語大辞典 「波返」の意味・読み・例文・類語

なみ‐がえし ‥がへし【波返】

〘名〙
雅楽青海波(せいがいは)の曲に用いられる打物(うちもの)奏法
※大観本謡曲・梅枝(室町末)「青海の青海波の波返し、かへすや袖の折りも得て」
② 箏の弾き方の一つ。右手中指(または中指と食指)の爪の表で一と二の弦を手前に掻き、次に中指と食指の爪裏または爪先で第一三弦(または第一〇、一一弦)を弾き、さらに中指(または中指と食指)の爪の表で第一、二弦(または第五、六弦)を手前に掻く。その音と手つきが波の返すのに似ているのでこの名がある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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