浅さ(読み)あさましさ

精選版 日本国語大辞典 「浅さ」の意味・読み・例文・類語

あさまし‐さ【浅さ】

〘名〙 (形容詞「あさましい」の語幹に、接尾語「さ」の付いたもの)
① 意外で驚きあきれるようなさまであること。また、その度合
蜻蛉(974頃)上「あさましさに、見てけりとだに知られんと思ひて、書きつく」
② 何ともいいようもなく、嘆かわしいこと。みじめなこと。また、その度合。
源氏(1001‐14頃)若菜下「さらば、限りにこそはと、おぼしはへるあさましさ」
③ 考えなどの浅いこと。また、その度合。
浮世草子世間胸算用(1692)三「酒の相手に色子ども、かはいや神ならぬ身のあさましさは、銀成(かねなる)客とおもふべし」
④ 心がいやしいこと、さもしいこと。また、その度合。
小学読本(1874)〈榊原那珂稲垣〉五「善人を暫しも窘めたる事のあさましさよと謝したり」

あさ‐さ【浅さ】

〘名〙 (形容詞「あさい(浅)」の語幹に、接尾語「さ」の付いたもの) 浅いこと。また、その度合。浅み。
※蜻蛉(974頃)付載家集「みつせ川あささの程も知らはじと思ひしわれやまづ渡りなん」

あさはか‐さ【浅さ】

〘名〙 (「さ」は接尾語) あさはかなこと。また、その度合。
※基督信徒の慰(1893)〈内村鑑三〉一「義人を殺して其人死せりと信ぜし猶太人の浅墓さよ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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