浅川 敏靖(読み)アサカワ トシヤス

20世紀日本人名事典 「浅川 敏靖」の解説

浅川 敏靖
アサカワ トシヤス

明治期の陸軍中将



生年
万延1年4月18日(1860年)

没年
昭和8(1933)年6月29日

出生地
甲斐国大泉村(山梨県)

学歴〔年〕
陸士騎兵科〔明治19年〕卒

経歴
代々酒醸造業を営む周蔵の子として生まれる。甲府徽典館に学び訓導校長を経て、陸軍軍人となる。明治19年少尉。22年陸軍留学生としてドイツに留学し、25年帰国。のち乗馬学校教官を務め、27年日清戦争に第1師団騎兵第1大隊中隊長として従軍。28年士官学校教官、36年陸軍省軍務局騎兵課長となり、日露戦争では豪州から馬約1万頭を輸入するなど徴発補充に当たる。37年臨時馬制調査委員会委員となり愛馬精神を養うための奨励事項を作成した。43年馬政局長官に就任、以後10年余り馬政に手腕を発揮し“浅川の馬政か、馬政の浅川か”とうたわれ、18年間の事業計画で国内総馬数150万頭に洋血を注入した。大正3年中将。9年辞職し、のち中央畜産会創立以来副会長を務める。13年中央競馬協会の事業として「日本馬政史」の編纂従事、上古より大正10年にまで至る全5巻を、昭和3年に完成させた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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