浅川(町)(読み)あさかわ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「浅川(町)」の意味・わかりやすい解説

浅川(町)
あさかわ

福島県中南部、石川郡にある町。阿武隈(あぶくま)川支流の社川(やしろがわ)が北転する屈曲部に位置する。1935年(昭和10)町制施行。1954年(昭和29)山白石(やましらいし)村と合併。JR水郡(すいぐん)線と国道118号が通ずる。中世は浅川氏の支配下にあり、江戸時代はおおむね白河藩領、のち越後(えちご)高田藩領、さらに幕府領となった。高田藩の陣屋が置かれたが、1798年(寛政10)厳しい年貢取り立てに対して浅川騒動が起こり、陣屋へも一揆(いっき)勢が押し寄せた。現在も続く浅川花火の行事は、騒動の際の死者を供養する行事から始まったとする説もある。農業は稲作が中心で、畜産との複合経営もみられる。工業はおもに軽工業、縫製などである。面積37.43平方キロメートル、人口6036(2020)。

[渡辺四郎]

『松本秀信著『浅川史』(1962・浅川町史蹟調査委員会)』『『浅川町史』全3巻(1995~1999・浅川町)』


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